一つの認識描像

過去の失敗と今の自分を切り離す、ちょっとしたアイデア

嫌な記憶や黒歴史に苛まれたり、頭では必要ないとわかっているのに体が他者からの評価に反応したり。私は心理的な側面でまだまだ未熟だなと感じる部分が多々あり、先日大学のシステムを利用して相談室を利用してみました。その結果、心理学的な側面から自分がどのような状態にあるのかを再認識することが出来たのですが、特に「同一化が起きている」という部分は面白いなと思いました。
例えば、右手の模型をあなたの右手の隣に置きます。そして、模型とあなたの手は、同じタイミングでトントンとつつかれます。これがある程度続いた後、急に模型の方を針で刺そうとすると、あなたは驚いて攻撃対象ではない自分の手を反射的に引っ込めてしまいます。これは、模型の右手とあなたの本物の右手が同一視されるから起きる現象であるらしいです。
過去の自分は今の自分ではないので、この手の同一視が起きていると捉えることも出来ます。また、人は嫌な過去を思い出すように出来ているのだそうです。これはサバイバル時代の名残で、たしかに危険な記憶をよく思い出すことで、それに備えて危険を回避することが出来ます。しかし現代では、急に野生の猛獣に襲われて食べられるなんてことはありません。
それでは、過去の自分と今の自分を切り離して安心するためにはどうすればよいのでしょうか。よく考えてみると、そもそも「過去の自分」という言葉が既に自分を内包しているので、私は新しい言葉を定義することにしました。過去は英語でpast. 過去のもの。パスト。パスター。パスタ。あ、パスタ!

ということで、私はパスタではありません。パスタから記憶が送られてくることがありますが、預かり知らぬです。なぜなら、私はパスタではないから。別にパスタで無くても良いので、「過去の自分」を表す、自分っぽくない名前をつけてみるというのが今回紹介したいアイデアです。たったこれだけですが、個人的には楽になったと思います。物は試しなので、みなさんもパスタを切り離してみましょう!