一つの認識描像

タイムマシンでボールを過去に飛ばしてエネルギーを得られないか妄想する

ボールを転がして、ワープゲートに入れます。ワープゲートに入ると、ボールを転がした時空点からボールが速度を保って射出されます。この一連の過程で、エネルギーの損失は無いとします。この時、何が起きるのか考えてみましょう。

 

まず、ボールを転がしてワープゲートに入れるためにはボールに運動量を与える必要があります。そのために、我々はボールと反対方向の運動量を得ることになります。そしてボールはワープゲートを超えるので、その世界では運動量は保存しません。しかし、過去改変が起きるのでこの世界はもう意味を成しません。

ボールが正の運動量を持ってワープゲートから出てきました。どのような方法で転がしたのか、なぜ転がっているのかは分かりません。しかし、我々もそれと全く同一のボールを持っています。何もしなかったので、ボールは過ぎ去ってポータルに入り消えてしまいました。この時、エネルギーを持ったボールは何の変更も受けなかったので我々が得るエネルギーは0です。一時的に運動量保存則とエネルギー保存則(ボールが2つになったので)が破られましたが、ボールがワープゲートに入った後はどちらも保存されている正常な世界に戻ります。このように、何もしなければ一時的な破綻が起き、その後元に戻ります。では、ボールにちょっかいを出してみましょう。

ボールが正の運動量を持ってワープゲートから出てきました。どのような方法で転がしたのか、なぜ転がっているのかは分かりません。しかし、我々もそれと全く同一のボールを持っています。追加でエネルギーが得られるのは美味しいので、ボールを捕まえてしまいましょう。と、ボールを取ってしまいワープゲートを潜り抜けなくなったので過去改変が起きます。この改変によって、そもそもボールはゲートから出てこなくなりました。改変後の世界には正の運動量を持ったボールは現れないため、我々は何も知らず実験のためにボールをゲートに転がすことになるでしょう。それでは、ボールを取らずに運動量を少し持っていきましょう。少しくらいなら大丈夫でしょう。

ボールが正の運動量を持ってワープゲートから出てきました。どのような方法で転がしたのか、なぜ転がっているのかは分かりません。しかし、我々もそれと全く同一のボールを持っています。せっかくなので、ボールから少しだけ運動量をもらいます。我々はエネルギーを獲得し、ボールは速度を落とします。そして、ボールはワープゲートをくぐります。ここで、過去改変が起きます。ボールはもともと速度を落とした状態でワープゲートから現れます。つまり、我々が少しでも運動量を取ろうとするとボールはその初速を低下させます。これを防ぐためには触らない必要がありますが、それだと特に何か得ることはできません。

以上から分かる通り、ワープゲートを用いてエネルギーを得ようとすると過去改変に阻まれてしまうことが分かります。我々が観測できる世界は、ボールがワープゲートから出てきてもう片方のワープゲートに入るのを見て「なんじゃありゃ」と言う状況だけです。今回はボールを過去に飛ばしたので一時的にエネルギーの増加が得られましたが、ボールを未来に飛ばすと一時的なエネルギーの減少が確認できます。もちろんこれらは一時的なものなので、いつかは元に戻ります。そして、長い時間で見ればエネルギーも運動量も保存します。これが時間的にも空間的にも非常に小さなスケールで起きていれば、我々にとって不確定性の帰結として観測されうるかもしれません。量子力学的な現象は因果律の破綻と何か関係していたり・・・?なんて馬鹿げた話はさておき、今回はこれで終わりにしたいと思います。あくまで個人の妄想なので悪しからず。