一つの認識描像

低重力対応植物工場のすゝめ

今回は植物工場についての雑談です。植物工場は植物をハイテクノロジーを用いて通年生産、通年収穫するといったもので近年研究がなされている分野です。しかし、まだ技術的には露地栽培と比較して利益が多く出せるものではなく、厳しい状況にあります。特に難しいのは冷房と言われています。植物工場でLEDなどの光を植物に当たるようにして、それを上へ上へ積み上げていくようにして面積あたりの収穫量を増やします。しかし、この構造の関係で植物周辺の気温が上昇し過ぎてしまい、成長不良の原因になることがあります。よって、冷房を施す必要があるのですが、ここに莫大なコストが掛かるので冷房・空調に関する技術革新が急がれる次第です。植物工場の強みはなんといっても通年収穫ができるところで、15毛作なんてのも可能になるわけです。しかし、最近の冷蔵運搬、保存技術の向上によって露地栽培で生産された野菜だけで年中需要に間に合うといった逆風も吹いています。植物工場という取り組みは個人的に好きなので頑張ってほしいところです。と、ここでちょっと提案なんですが、宇宙で植物工場やりませんか(誰に向けて言ってるのか)。遠い将来かも知れませんが、人類は確実にスペースコロニーに定住するようになるでしょう。その過程で、月、火星への移住などが行われ、擬似重力を作り出すリング状のコロニーが完成するまでは低重力感での生活になることと思います。この状況で、食料を現地調達できるというのは非常に人類にとってアドバンテージになります。実際物流は歴史を動かしてきましたし、宇宙となるとより影響は深刻になります。地球から食料物資をいちいち運んでいたら、それだけ費用はかかりますし、コロニーでの経済活動が地球と同様に行われると仮定した場合、それだけ市場価格は跳ね上がります。ここで、もしコロニー内で食料を生産する技術があれば運送費を大幅に削減でき、市場で優位に立ち回れるでしょう。そもそもエネルギーや費用の問題で現地で食料を生産しないとやっていけないかと思います。つまり何が言いたいのかというと、スペースコロニーのような低重力環境に対応した植物工場の開発は未来の人類にとって非常に重要であるということです。宇宙では露地栽培なんてできませんし、野菜市場を独占できるでしょう。まあ、こういう経済面のメリットもあるのでもっと研究が盛んになってほしいです。