一つの認識描像

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

論理異常性入門 ~異常な世界を覗いてみよう~

ここでは、論理異常性に関する基本的な概念、アイデアをまとめておきます。 1. 論理異常性とは 論理異常性とは、「我々の世界ではありえない推論的性質」です。例えば、三段論法が成立しないとかです。もちろん、別の論理体系を持つ現実からすれば我々は異常…

気づきにくい循環論法:この世に「絶対」はある

この世に絶対はない!などと、なんか分かった風に言っている人がいる。しかし、私に言わせれば、この世に絶対があるということを証明できるのだ!以下、その証明:背理法で示す。この世に絶対がないと仮定する。すると、「絶対に」絶対がない。これは絶対が…

意味の意味

我々は、外部から多くの情報を取得します。この情報たちを比較すると、相違点や類似点を見つけることが出来ます。なんとなく似ている情報の集まりに名前がつくことがあります。これが概念です。得ている情報というのはつまり感覚なので、「こんな感じ!」の…

物理学科だけど数学の院試に合格した話

まずは、なぜ物理から数学に行くことにしたのかについて話します。超簡単に言うと、「この世界を超越するための力を追い求めたから」です。何いってんだこいつ。 私は学部一年の頃、場の量子論においてゲージ不変性が力を統一的に説明するということに感動し…

不安になりやすいのは、欲張りだからかもしれない

不安になるということは、安心が足りないということ。これから先、うまくやっていけるかどうか確証が持てなくて、おそらく大丈夫であってもありとあらゆる可能性を考えてしまうこともあります。でもよく考えてみると、未来はまだ存在していません。なので、…

過去の失敗と今の自分を切り離す、ちょっとしたアイデア

嫌な記憶や黒歴史に苛まれたり、頭では必要ないとわかっているのに体が他者からの評価に反応したり。私は心理的な側面でまだまだ未熟だなと感じる部分が多々あり、先日大学のシステムを利用して相談室を利用してみました。その結果、心理学的な側面から自分…

推測と推論と概念

私たちは、推測を行います。推測は、今得ている情報から過去の経験を踏まえて次に起こる事象を予測するということです。推測は、繰り返しの認識から生まれます。ある事象Aが起きたあとに、別の事象Bが起きた。これが一回だけなら、関係ないかもしれません。…

認識に関して不思議に思うこと

私たちは、認識します。私には、私が認識していることを疑うことは不可能です。つまり、自分の認識を絶対に信頼できるものとして、考えの基盤に置くことができます。そんな、私にとってこの上なく重要な「認識」ですが、よく考えるととっても不思議なもので…

「視野の狭さ」をコンピュータシミュレーションしてみる

1. 簡単に説明 人は、ある考え方や視点に偏ってしまいがちです。一度固まってしまうと、それを否定する考えを受け付けなくなってどんどん固まっていく、なんてこともあります。そこで、得る情報や本人の性格によって、この「認識の偏り」はどのように変化す…

子育ての難しさの一つとしての、目を閉ざすことの難しさ

人に何かを教える、子供にやってはいけないことを教える・・・。私たちは、様々に教える機会を持ちます。このときに難しいのは、「相手がなぜわからないのかが分からない」という状況です。普通に考えたらわかるだろ、ということを相手がわかっておらず、説…

群が指数有限の真部分群を持てば、指数有限の真の正規部分群をもつ

※ちょっと変わった試みをしています。 これは、群についての話である。一口に群と言っても、それはそれはいろいろな性質がある。ここでは、部分群について考えてみよう。群は、いつでも部分群を持つ。自分自身や、単位元からなる自明なものだ。しかし、「真…

枕草子(自分ver)

春はつとめて。春の早朝はまだ少し寒い。過ぎ去った冬の気配を感じながら、薄暗いあぜ道をゆく。空の果てが淡い色を帯びてきたら、散歩の時間はおしまい。帰りに一本缶コーヒーを買って、一日が始まる。 夏はつとめて。日中は元気いっぱいなお日様も、早朝は…