一つの認識描像

ベッドの上で心身ともに脱力し、リラックスするための具体的な手順

この記事では、心と身体をリラックスさせるための方法を順を追って説明していきます。脱力することに重点を置くので、眠りに入りやすくなるなどの効果はそれほど期待されないことをご了承ください。

 

1.体の力を抜く

それではまず、ベッドに横になります。仰向けになって、深く深呼吸します。ゆっくりと息を吸って、吐く。これを3回ほど繰り返します。最後に息を吐いた後、その状態で更に息を吐いてください。そして、自分のリズムでの呼吸に戻します。できるだけ楽な、穏やかな呼吸を心がけましょう。次に、部分弛緩法を用いて全身を脱力させていきます。まずは、右手に意識を集中してください。そして、右手の力がスーッと抜けていくイメージで力を抜きます。「力が抜けていく」という方が、イメージに近いと思います。次に左手も同様に意識を集中して、力をスーッと抜きます。この調子で、右足、左足、腰、お腹、胸、肩、首、顔、頭といった順に力を抜いていきます。ここまで来ると、体は非常にリラックスしていると思います。それでもまだまだリラックスできる余地が残っていることがあるので、今度は呼吸のイメージを用いて脱力していきます。呼吸に意識を集中して、呼吸を吐くときに同時に体から力が抜けていくようにイメージします。こうすると、体の芯から力が抜けていくのを感じられると思います。この状態で、次の段階に入りましょう。

 

2.心の力を抜く

体がリラックスすると、それだけで心の方もある程度リラックスしてきます。心がリラックスした状態ではイメージを描きやすくなるので、イメージとカウントダウンをうまく用いて心の力を抜いていきます。まず、心を落ち着かせる段階に入るために、イメージを用いて体を重たくします。先程の部分弛緩法と同じ要領で、右手に意識を集中してください。そして、右手がズーンと重く感じるようにイメージしてください。重くて少しベッドに沈むようなイメージをするのが良いです。同様に左手、両足、といったように全身を重くしていきます。胸や首を重くするときに少し呼吸が苦しくなるかも知れませんが、最後には全身が同じように重たくなって呼吸も安定するので大丈夫です。体を重たくすることに成功したら、次にイメージを描きましょう。夜の、とても深い海の中に沈んでいっているイメージを描いてください。その海の中では、不思議なことに呼吸ができます。始めは薄明るい水面付近が見えているのですが、体は重く、海の底へと沈んでいきます。ここでもう一度呼吸に意識を向けて、息を吐くたびに体が沈んでいくようにイメージします。息を吸うときに少し上昇するかも知れませんが、それ以上に息を吐くときに下降していきます。気づいた頃には、辺りは真っ暗。ここで、カウントダウンを用います。いまから10から数え下ろします。カウントが0になると、あなたは深い海の底にたどり着きます。10,9,8,7,6,5,4,3 ,2 ,1 ,  0。うまくいくと、これで極度に脱力した状態が作れると思います。

 

3.注意点とおまけ

実行するときは念の為、寝落ちしても大丈夫な状態でお願いします。また、後半になってくると若干辛く感じる方も出てくるかも知れません。これは人によるのですが、体がほぼ完全に動かない状態で長い間保たれていることによる不快感だと思います。辛くなったら元も子もないので、無理せず体を動かしましょう。おまけとして、最後に海の底にたどり着くところを、それ以降に水が存在せず、体が急激に降下するイメージに差し替えると、不思議な感覚を味わえると思いますのでぜひ試してみてください。