一つの認識描像

後天的に変人になる方法

学校では、みんな一緒で同一であることが良しとされ、変わったやつがいると叩かれるという風潮があると思いますが(偏見)、社会で成功している人たちを見るとなんだか変人が多い気がしませんか?人と違うことはもはやディスアドバンテージではなく、個性をとがらせればそれは個人を特徴づける武器となります。とはいえ、そんな特技があるわけではないし、何かやりたいことがあるわけでもないし、自分は普通の人間でしかないと思っている方もいらっしゃると思います。なので、今回は後天的に変人になる方法を紹介したいと思います。

1. 「常識を疑え」とは言われるけれど...

成功者はよく「常識を疑え」と言っていると思います。他人と違うことを考えて成功するためには、自分たちが何気なく信じている常識を破る必要があるということです。しかし、そんなこと言われたってなかなか常識を破るのは難しいもの。そこで、だれでもできそうな簡単なプロセスで常識を破ってみましょう!まず、何かアイデアを思い浮かべる時に、最初に愚直なアイデアを出してください。割とすぐに、だれにでも思いつきそうなアイデアが出てくると思います。そして、それを棄却してください。次に、うんと考えて新しいアイデアを出してください。自分にしてはなかなか良いアイデアが出てきたぞ、と思うかもしれません。そのアイデアを書き留めたうえで、さらにそれを棄却してみてください。そこで、「なぜ自分は以上2つのアイデアを思いついたのか」について、①どのような前提(自分の知識や思い込み)、②どのような思考回路(自分の物の考え方)の二点に着目して考えてみてください。そして、その考えが自分にとっての普通であることを自覚してください。ここで行っているのは、自分が物事を考える時の癖を洗い出すということで、思考に入っているバイアスを自分自身で認識するということを行っています。そして、もしこのバイアスが無かったらどのようなアイデアになるかと意識しつつ、3つ目のアイデアを考えてください。こうすれば、自分の思考を客観視しつつ面白いアイデアを生み出すことができるかもしれません。常識とは偏見であるというのはよく言ったものですが、常識を壊すためには常識を知っておくと便利です。その常識を避けるようにして、自分の思考を洗練していきましょう。

2. なにかをやり続けて、極める

これはなかなか難しいかもしれませんが、それでも変人になる方法としてはかなり王道のやり方です。どんなものでも構いません。ゲームでも読書でも、裁縫でもクラフトでも、物理でも数学でも良いので、自分の興味の赴くままに極めてみましょう。個人的なおすすめは、何かを作ることです。何か自分の手で創造するというのは人間の根源的な欲求ではないのかと思います。何かを極めると、それに必要な能力に応じた個性が身に付きます。例えば数学を勉強すると、もちろん数学の知識が身につく(これだけでもまあまあ変人)だけでなく、抜けのない論理的思考や、何かおかしな部分に気づく能力、抽象的な概念を理解するスキルなどが身に付きます。すでに趣味のある方は、実は今までコツコツ培ってきた能力があるかもしれないので、自分がそれにとりかかるときに必要になる能力を洗い出して一般化し、人生の役に立てる方法を考えてみるのも面白いかもしれません。

3. 哲学する

これは、自分の価値観を形作るための重要なプロセスであると思います。哲学とは、考え方に関する学問ですので、多様な物の捉え方が存在していることを知るというのは自分の思考に大きな影響を与えます。まずは、形而上学などをwikipedia等で調べてみたり、懐疑論の論駁を考えたりしてみても良いかもしれません。応用としては、自分が抱えている問題の本質は何なのか、そもそも問題設定が適切なのか、そもそも本当に問題なのか、などなどをしっかり考えることが大切です。この「そもそも」という問いは、自分が無意識に信じているバイアスを洗い出してくれます。聡明な読者ならお気づきかもしれませんが(このセリフに見覚えのある人は仲間)、実は「普通の人」を作り上げているのはバイアスなのです。みんなが同じような偏見を持っているので、そこから抜け出せない人は同じような思考しかできなくなり「普通の人」となります。自分のバイアスに気づいてニュートラルに物事を考えることは、変人になる最も有効な手法の一つかもしれません。

いかがだったでしょうか。普段から少しずつ意識していくと、あなたもだんだん変人になっていきますよ(笑)。それでは。