一つの認識描像

ドイツ・イギリスへ行ったときのお話

とある数学のセミナーに参加する機会を得て,ドイツに往くことになりました.格安の便での旅でしたので乗り継ぎに次ぐ乗り継ぎで大変でしたが,帰りにロンドンに寄ることができたので少し観光もしてきました.その時の話を書いていきます.

まずは,ドイツです.ドイツに到着して,まず電車の乗り方がいまいち分からないという問題が発生しました.切符の買い方がわからない.駅が自動切符売り場くらいしかなくて,駅員さんもいない.どうやら,自分が降りたい駅を途中で通る目的地の切符を買って途中で降りるらしいと気づいたのですが,電車が30分くらい遅れている.しかも,その電車はなんと目的地と反対側だった!!というわけで,途中で降りて別の近い駅まで乗っていくことにしました.途中で駅員さんがやってきて切符を見ていくのですが,私達が持っているのは違う切符.英語で事情を説明すると,どこどこの駅で降りてからトラムに乗るといいよと優しく教えてくれました.運良く,追加料金等は請求されず.こればかりは本当に運が良かったとしか言いようがありませんね.その後はライン川を横切ってホテルへ.ホテルの方はとてもフレンドリーでした.それにしても,皆さん当然のように英語喋るんですよね.飲食店のウェイターさんとかスーパーの店員さんとかも英語ができるので驚きです.私が唯一発したドイツ語は Ich spreche kein Deutsch のみ.短期滞在くらいなら,日常生活は英語で大丈夫そうです.
少し時間が合ったのでベートーヴェンの生まれた家に行ったりもしました.記念館のようになっていて,チケットを買うことで入場できます.ちなみにドイツ語だとvはfのような音,wはvのような音に対応していることが多いです.なので,beethovenはベートーフォンみたいになります.thはtとして聞こえます.水はwasser. ワッサーではなくヴァッサーです.
水といえば,ドイツでは炭酸水がデフォルトのようです.また,水道水は硬水ですが飲むことができます.少なくとも私の舌と体は硬水をすんなりと受け入れました.特に体調をくずすこともなく,やや旅費を浮かせることができました.
食事でいうと,自分の行ったところの近くでは結構ピザが多かったような気がします.REWEというスーパーで肉を切ってパンに挟んでくれるところがあるのですが,あれはいかにも外国という感じがしてよかったです.ライ麦パンがとても美味しい.一度英語が通じなくて困っていましたが,優しいお姉さんがドイツ語に翻訳してくれました.サーモンを主体にした寿司が売ってあったりもしましたが・・・私は試しませんでした.もし興味があればぜひ...REWEで売っている食品には栄養スコアなるものがあり,A~Eまででランク付けされています.また,缶やペットボトルはレジで容器代が加算され,飲み終わったあとの容器を所定の機器に返すことでお金が返ってくるという仕組みになっています.機器は,スーパーなどにあります.ちなみに,日曜日はスーパーはお休みなので,買い物がある方は気をつけてください.
街の風景はいかにも西洋と行った感じで,日本的な建築物がそんなに無い日本とは大きく異なります.あと,結構歩きながらタバコ吸ってる人がいたりしました.ドイツではOKなのですかね.道の綺麗さは・・・日本に慣れてると少し汚いと思ってしまうかも?もちろん場所によりますが.

さて,そろそろイギリスの話をします.と言っても,こっちは半日しか滞在してないのでイギリスの生活面はあまりわかりませんでした.しかし,結構いろいろあったような・・・.
まずはやっぱりOysterカード.イギリスと言えばやっぱりこれよ.Oysterカード知らない人はイギリスエアプです.これは地下鉄に乗るときのチャージ式電子カードで,ピッてして改札を通るやつです.地下鉄のシステムは結構日本に近いので,あんまり迷いませんでした.それにしても,なんでOysterなのか.これについてはおそらく,"The world is my oyster." 的な表現から来ているものと思われます.直訳すると,「この世界は私の牡蠣だ」となりますが,意味わかりませんね.これの意味するところは,「この世界は私の思うままだ」というものです.これはシェイクスピアの作品に出てくる一節に由来するとされています.ある人が別の人にお金を借りようと頼んだとき,一銭も貸さないと返されてしまいます.すると,「この世界は私の手の上の牡蠣だ,つまり,剣を差し込んでこじ開けることができる」みたいなことを言いました.要するに,強引な手段で金を借りようとすることのメタファーです.ここから時間が立つに連れて暴力的な意味合いが消え去り,最終的には「手の上にある牡蠣は簡単に開けることができる」みたいな意味が,思うままに物事を進めることができるといった認識を指すようになったという説があります.シェイクスピアは偉大ですね.
Oysterカードはさておき,イギリスで見た衝撃的なもの・・・まずはマーマイトパーカーです.皆さんご存知マーマイト.なんと,顔がついたかわいいマーマイトがプリントされたパーカーを着た少女を目撃しました.思わず二度見しましたが,どう見てもビンの形がマーマイトなのです.これが・・・英国・・・.
さて,ロンドンへ行ったわけですが,何やら騒がしい.偶然にも,音楽のフェスのようなものが開催されているようでした.そこではテーブルの下にあるペダルをみんなで漕ぐことで車道を進む屋台のような何かに乗った陽気な人達がいたり,路上ライブしてる人が道路側に出たときにちょうど警察のパトカーが走ってきて轢かれ,騒然となるはずが何事もなかったかのように次の音楽が流れ出す中パトカーに引きずり込まれる様子を見ることができました.陽気なレクイエムでした.
フェスのせいで人が多すぎる.よくわからない団体が多すぎる.なんかすごい建物も多すぎる.なかなかに情報量が多い一日でした.そんな中印象に残っているのは,本物のビッグベンを見て鐘の音を聞いたことです.あれを見たときは結構感動しました.実は私はきんいろモザイクというアニメが好きなのですが,2期のEDではロンドンの風景が使われていたり,2期3話でビッグベンの鐘の音が使われていたり,11巻でロンドン旅行してたりしていたので,実質聖地巡礼みたいな気持ちでした.ロンドン・アイにも乗りたかったですが,まあ流石に難しい.最後に空港でフィッシュアンドチップスを食べて帰りました.

と,ここまでそこはかとなく書きつくってみました.海外好きな方には辛いご時世ですが,楽しんでいただけたなら幸いです.