一つの認識描像

より現実的な妄想をするための地道な訓練法

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 非物理的認識の世界(以下NPR)は現実の世界とは同質ではありません。しかし、訓練することによって同等に近い認識に持っていける可能性はあります。そのための具体的な訓練方法を紹介します。

1. 現実世界をよく認識する

まず、物理的な世界に我々が存在しているときに、どのような感覚を感じているのかをできるだけ詳細に意識してください。例えば、腕を伸ばしてみましょう。このとき、どのように感じましたか?腕の筋肉にどのような感覚が発生したのか、腕を動かしたときに衣服と腕がどのように擦れているか、空気に触れたときにどのように感じているかetc...できるだけ多くの感覚に集中してみましょう。腕を伸ばすというごく単純な動作の中にも、非常に多くの感覚が存在していることが分かります。このような多くの感覚が緻密に重なって、我々が経験する感覚が事前なものとして認識されるわけです。なので、まず「自然な感覚とはどのような知覚の重ね合わせで実現されているのか」というのを、洞察力を駆使して学ぶ必要があります。気づいたときに、自分の動作についてより深く認識してみましょう。例えば「歩く」という動作は、「重力、特に体を支える脚にかかる圧力」、「足を動かすときの筋肉の感覚」、「足を動かすときの衣服と擦れる感覚」、「足を動かすときのズボンに微妙に入ってくる空気の流れの感覚」、「手を動かすときの筋肉の感覚」などなど、様々な感覚に分解することができます。これらについての知識を蓄えていきましょう。

2. 感じた感覚をできるだけ詳細に再現する

次に、得た知識を頭の中で再構築しましょう。例えば、先ほど腕を動かした感覚をもう一度感じてみましょう。ただし、今度は腕を本当に動かしてはだめですよ。想像のみで、感覚を再構成するのです。そして、先ほど分解した感覚がすべて含まれているのかを評価しましょう。それぞれの感覚を紙に書いておいて、それを見ながら想像の腕を伸ばしましょう。すると、かなり現実に近い感覚を再現できると思います。最初はいちいち多くの感覚を再現しなければならないので脳に負荷がかかりますが、慣れていくと自然とできるようになります。

3. 現実の感覚と比較して、再評価する

最後に、もう一度物理的に腕を伸ばしてみましょう。妄想の感覚とどれくらいの食い違いがあるでしょうか。物理的認識とNPRは同質ではないのである程度の差は許容されますが、もし「この感覚忘れてた!」と気づいたものがあれば、それを意識しながら想像の腕を伸ばしてみましょう。これらを繰り返すことによって、質の高い動作を実現することができます。

この3ステップを用いて、現実で感じている感覚をNPRへ良い精度で移行することができます。地道な訓練ですが、このようにして妄想の質を高めることが可能です。また、妄想には科学的知識や発想力、既存の感覚を組み合わせる力なども重要なので、これに関してはまた今度書こうと思います。

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