一つの認識描像

快楽を用いると自分を簡単に不幸にできる

この世界は快楽に満ち溢れています。あなたに快楽をもたらすものは何ですか?砂糖、油、食塩、動画の視聴、誰かから承認される、いろいろあると思います。また、自分で気づかない快楽もあります。例えば、飲水は快楽を引き起こすものですが、普通に水を飲むときに快楽だと感じることはあまりないでしょう。のどが渇いていない時でも、飲水はある程度の快楽になります。自分が何を以って快楽を感じているのか、これについては客観的に考えたほうが良いです。必要以上の快楽は、明らかに身を滅ぼします。

1. 快楽、報酬と行動の強化

自分が何に対して快楽を感じているのかを知るには、自分の行動に注意を払うのがよいかもしれません。これは、脳が報酬を感じる行動は繰り返し行われるという、いわゆる「強化」というもので理解されます。特に理由もなく、なんとなく行っている行動はありませんか?たとえあなたがその行動によって幸福を感じてなくても、ただ時間を無駄にしているだけだと考えていても、それが「時に」あなたの脳に報酬を与えているのかもしれません。それに気づけば、自分が何に対して快楽を感じているのかを客観的に思考することが出来ます。そして、行動全体として自分が幸福かどうか、ちゃんと考える必要があります。必要に応じて、自分が特定した快楽の原因をより具体的に精査して、複数の原因からのデータを比較することによって、その傾向や特徴を把握しましょう。

2. 快楽は幸福と切り離される

快楽は確かに良いものかもしれません。しかし、それは一時的である場合が多いです。そのうえ、人は慣れます。常に快楽を求めるなら、常により強い快楽を得るよう行動しなければなりません。快楽を得るための行動が、長期的な計画の妨げになることもあります。これは皆さんも経験があると思います。本当に、快楽は良いものなのでしょうか。あなたが本当に幸福だと感じるのは、どんな時ですか?一度「幸せ」という言葉を自分の中から排除して、その具体的な代替概念を作成してみてください。そして、先ほど把握した、自分が感じている快楽がそれらにどのような影響を及ぼすのか考えてみましょう。良い影響を与えているものもあれば、むしろ幸福の実現のためには邪魔な存在も多々あるかもしれません。後者に対しては、敵対を推奨します。それと、砂糖はかなり危険なので「甘いものを食べて幸せ」はお勧めしません。油や塩なんかより圧倒的に危険です。快楽というのは、機械的に感じるものです。それがあなたの体とあなたはどのくらい話が合うでしょうか。ちゃんと制御しておいたほうが良い面が見つかったなら、それは幸福への第一歩です。

3. 満ちずとも足りて、小さく穏やかに。

できるだけ快楽は感じないほうが良いです。先ほども言ったように、快楽には慣れがあります。快楽を感じると、一時的にでもやはり幸福は感じます。しかし、その量は快楽の絶対値ではなく、むしろ差分や比といったものになります。つまり、普段から快楽を最小にすれば、もっともコスパが良いというわけです。そのためには、「足る」という認識が重要になります。そんなに快楽が無くても、それで十分なんです。自分が今感じている感覚の中には、十分な快楽が存在しています。これ以上は求めなくても大丈夫です。満ちずとも足りて、小さく穏やかに。皆さんが自分の本当に必要なものを見定めて、安らぎの中で幸福に暮らせることを願います。