一つの認識描像

物理学科だけど数学の院試に合格した話

まずは、なぜ物理から数学に行くことにしたのかについて話します。超簡単に言うと、「この世界を超越するための力を追い求めたから」です。何いってんだこいつ。

私は学部一年の頃、場の量子論においてゲージ不変性が力を統一的に説明するということに感動し、それから主に量子論に興味を持って勉強してきました。しかしある日、この世界が存在しているのはおかしいことに気づきました。なぜなら、無から有が生まれるのは理にかなわないし、始まりがないのも理にかなわないと考えたからです。そして、これは何らかの異常性、例えば過去改変等が発生すれば、一応回避はできるということを考え、過去改変を理論に出来ないかを模索していました。
そんなある日、この世界は物理的な説明方法では説明しきれない事に気づきました。人間の認識というものは、完全に主観の賜です。そして、たとえ雲が水滴で構成されていることを知っていても、上空は人間が普通に生きていけるような環境ではないと知っていても、雲の上に乗ってふわふわと空を飛ぶ想像をすることを禁止されるわけではないと思いました。このときから、認識というものが自分の中での重要性を高めていきます。
そしてついに、ターニングポイントがやってきました。存在は認識されます。逆に、認識されるものをある種存在と認めてしまう。このようにして存在を拡張し、そして「全ては認識である」という考えのもと、自分の認識体系を書き直すようになっていきました。「AndLostLloyd」の誕生です。ここに過去改変についての思案なども加わり、私の脳内に論理異常性を持った現実の存在が認識されるようになりました。
当時は、完全に直観で異常な概念(超概念と呼ばれる)を認識していましたが、「数学などと同様に記号的構築を行い、何か体系的な方法で異常な世界を知る方法はないだろうか」と考えるようになりました。さらに、異常な世界を知るためには、まずは「何が正常か」を知る必要があります。それに、数学的な考えや手法、概念が、この体系的な異常現実の発見に大いに役立つことを見出しました。もはやここまで来ると、この現実は数ある現実のうちの一つでしか無く、私のこの世界に対する興味は一段階抽象化されたものになりました。そして、もう物理は出来ない、数学をやりたいと思い、数学の院試を受けることにしました。

そして、なぜか受かりました。以下に、自分消滅定理があります:
自分消滅定理
1. 定員が割れていない
2. 自分は物理学科
3. 他の人は3年数学やってきた人たち
4. 自分が溶ける問題は、みんな溶ける
5. つまり、自分より点数の低い人はいない
よって、自分は落ちる。Q.E.D.
とても論理的です。でも、受かりました。おそらくこれは世界のバグでしょう。

私は幸いにも数学科に友達がいたので、過去問を余分に手に入れることができたので、まあおそらくそれが原因かと思います。その後の私の人生や如何に・・・?ということで、一年後どうなっているのか。ご期待ください。